埼玉県レッドデータ絶滅危惧種の希少植物で、全国的に絶滅が危ぶまれているフジバカマ(キク科)を守り育てる活動を平成4年5月から開始し、校庭内で約3000株が根付くまでになりました。
フジバカマは関東地方より西、四国、九州の土手などに野生する高さ1mから1・5mの多年草です。近年、自生地が激減し、全国的にも絶滅が心配されています。北越谷小のわきを流れる元荒川の河川敷に自生していたフジバカマを野草研究家から譲り受け、「挿し木」「株分け」などによる移植・増殖活動をスタートしたのが平成4年5月のことでした。それ以来活動は続いて、現在では4年生の総合的な学習の時間のなかで、年間を通してフジバカマの生育状況の観察や研究を行っています。特に、来校者や運動会に来場した人たちに苗を配布した結果、地域の公園や各家庭にも増殖地が拡大しています。このような活動が進むにつれ、児童たちの環境保全意識や意欲が大変高まってきました。
フジバカマに限らず、草花の栽培やお米、野菜づくりなどへの関心が高まり、活発に行われるようにもなりました。児童たちは、フジバカマを原料にした石けん、クッキー、お茶、ポプリ(匂い袋)、しおりなど、さまざまな実用品作りにも挑戦しています。学校で製作したフジバカマ製の石けんなどを来校者に配布したり、地域の大人たちへ逆に作り方を指導するなど、児童たちは活動の場をさらに広げています。さまざまな大会などで、この活動や研究成果を発表することで、フジバカマに対する人々の関心を広げることもできました。
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