2013年学校自慢エコ大賞 エコ作文部門大賞 東京都目黒区立東根小学校 4年 村田主喜くん
同じ地球にいる

村田主喜くん
ぼくは今シリア沙漠にいる。
写真家のお母さんと1才の時から毎年春休みに、シリアにあるシリア沙漠に住むベドウィンの家族とくらしている。
ここには電気もガスも水道もない。
物はぼくたちよりはるかに少ないが、思いやりやいたわりややさしさがたくさんあり、ゆたかな心でくらしている。

ベドウィンの家族は羊の放ぼくの仕事をしている。
羊はえさの草を根っこから食べてしまうので、い動しながら生活している。
家はヤギの毛でおったテントでとても大きい。
中は家族が食事をしたりする部屋・ねる部屋・お客さんが来た時に使う部屋などがある。
ゆかはござやじゅうたんがしいてある。他に家事用のテントもある。そこで主食の「ホブズ」と言うパンを作る。
ホブズはぜんりゅうこと水と塩でできていて、中かなべをさかさまにしたような物の上でうすく丸くのばして焼く。
ねん料は羊のフンをかんそうさせたもの。羊のフンはかんそうすると炭と同じようになる。

ここにはゴミ箱がない。すてる物がないからだ。
買い物をしてもふくろ一つにまとめて入れるので、日本のように一つ一つ包んでいない。
食べる物はくさる前に食べ切ってしまうし、必要以上の物は買いこまない。
ねる時は日本と同じようにふとんでねる。ふとんは着れなくなった服で作ったりする。
ベドウィンの家族が引っこしをするときは家ごと全部。テントは丸めてトラックにのせてしまう。服や生活道具も全部一台のトラックに入ってしまう。
ぼくたち人間も。長い間同じ所に住むと虫もわくしゴミもたまってくる。
でもい動すればその土地をいためる前に土地はさいせいする。

ベドウィンの家族は百円のライターを使っている。
百円ショップは安くて良いのだが、こわれたら百円だからいいや、新しく買おう思ってしまう。
この考えは百円ショップだけにかぎらない。ここでは物がこわれたら新しくしようではなく、まず直そうと考えるのだ。
物がたくさんあったり買えたりするのがゆたかとはかぎらない。
ある年お母さんが、火をおこすのに便利だとうちわを持って行った。
はじめは喜んで使ってくれたがそのうち使わなくなった。
いつものように、着ている服のすそではたいた方が早く楽だからだ。
けっきょくゴミになってしまった。便利な物が良い物とはかぎらない。便利な物が必要な物とはかぎらない。

ぼくには何ができるだろうか。
ベトウィンの家族のことを伝えることができる。
くらしを知ってもらって、小さなことからでもまねをすることができる。
物にたよらないで本当に必要なのか考え、物を少なく、ゴミをへらす方法を考えよう。
シリアは日本から遠い国だし、今は内戦をしていて行けないがつながっている。ぼくたちは同じ地球に住み、同じように未来があるのだから。
(原文のまま)