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僕はエコ不器用だ。だからエコ運動をしょうとしてもうまくいかないのだ。そう思った。
まず、ウォームビズ。厚着をすることで寒さをしのぎ、暖房の設定温度を下げよう、というやつである。ただ、これが「寒くなったら服を着て暑くなったら服を脱ぐ」ということができない僕のような人間にとってはつらい。少し暖かい日は着ているうちに汗だくになってしまい、それに懲りて薄着をすると、寒くなってつい温度を上げてしまう。一週間も絶たないうちに、ウォームビズの忘は廃れてしまった。 クールビズも同じだ。温暖化で夏が暑くなったせいか、最近の夏はパワフルモードで一晩中冷房をかけないと寝られない。途中で止めると暑くなって夜中に起きてしまい、部屋の電気をつけてパソコンをやる始末。「どっちが省エネなんだ」と自嘲する。 再生紙もそうである我が家には玄関に「再生紙ボックス」というのが設けてあるが、みなそこまで紙を捨てるのが億劫になって「燃えるゴミ」のところに捨ててしまう。おかげで再生紙になる紙はなかなか増えない。 こんなことで、僕は「省エネ人」になれるのだろうか。不安になった。 先日、鳩山首相が25%の二酸化炭素削減を宣言したようだ。これまでのマイナス6%の削減から比べると削減量は4倍だ。6%の削減でも一杯いっぱいだった私達にとって、25%は高いハードルになるだろう。私達一人ひとりにも激しい削減の波がおしよせてくるに違いない。 僕はよく東京の町を散歩する。家の近くの公園、学校の最寄り駅からその次の駅まで、大手町から新橋、谷中の下町・・・。そのレパートリーは豊富である。 東京は排気ガスで汚れていて、歩きにくい街、と言われるが意外とそうでもない。歩道の広い大通りを歩いていると街路樹や公園の緑が目に入り、小路に入ると家の前に粋な植木があったりする。高層ビルや坂もあり、景色も豊だ。僕にとっての行楽地は、山や海ではなく「今の東京」なのかもしれない。 僕達が今、環境を守るための行動を起こさなくては、いずれ地球の自然を失うことになる、を言われている。ただ、その行動の結果、僕達は文明の利器をいくつか失うかもしれない。 環境を守らないことで失うものと、環境を守ることで失うものはどちらが大きいか。それをもう一度、落ち着いて考えてみていいと思う。それをせずに削減にかかっても、結局は空回りで終わってしまうのではないか。 そんなことを、エコ不器用な人間が考えた。 ![]() ![]() |