産経子どもニュース「育て！子どもたち」：街角の偉人②株式会社パン・アキモト（栃木県）

2025 年（ねん） 5 月（がつ） 3 日（か）土曜日（どようび）憲法記念日（けんぽうきねんび）

第（だい）1920号（ごう） 2019年（ねん）9月（がつ）26日（にち）発行（はっこう）

街角（まちかど）の偉人（いじん）②
株式会社（かぶしきがいしゃ）パン・アキモト（栃木県（とちぎけん））

㈱（かぶ）パン・アキモトは、秋元（あきもと）義彦（よしひこ）社長（しゃちょう）の父（ちち）、健二（けんじ）さんが１９４７年（ねん）に創業（そうぎょう）した街（まち）のパン屋（や）さんですが、長期（ちょうき）保存（ほぞん）できるパンの缶詰（かんづめ）を発明（はつめい）し、日本（にほん）だけでなく世界（せかい）の飢餓（きが）地域（ちいき）へ届（とど）ける仕（し）組（く）みを作（つく）り上（あ）げました。きっかけは、１９９５年（ねん）の阪神淡路大震災（はんしんあわじだいしんさい）で被災地（ひさいち）にパンを届（とど）けましたが、日（ひ）持（も）ちがしないので、実際（じっさい）はかなりの数（かず）のパンが食（た）べられずに廃棄（はいき）されてしまったことでした。


	失敗（しっぱい）を重（かさ）ねた秋元（あきもと）社長（しゃちょう）は1年（ねん）以上（いじょう）をかけ、柔（やわ）らかく保存（ほぞん）のきく「パンの缶詰（かんづめ）」を誕生（たんじょう）させました。パンの缶詰（かんづめ）は備蓄食（びちくしょく）としている場合（ばあい）が多（おお）く、備蓄（びちく）期限（きげん）を超（こ）えた商品（しょうひん）の多（おお）くが廃棄（はいき）されていました。そこで、年間（ねんかん）保存（ほぞん）できる「パンの缶詰（かんづめ）」を2年（ねん）～2年（ねん）半（はん）で回収（かいしゅう）し、被災地（ひさいち）や世界（せかい）の貧困国（ひんこんこく）に送（おく）るプロジェクト「救缶鳥（きゅうかんちょう）プロジェクト」を立（た）ち上（あ）げました。年間（ねんかん）数（すう）十万（じゅうまん）缶（かん）が売（う）れる中（なか）、約（やく）64%を回収（かいしゅう）して、世界（せかい）各国（かっこく）に送（おく）っています。パンを食（た）べた後（あと）の缶（かん）がゴミにならないよう、コップや食器（しょっき）として安全（あんぜん）に再利用（さいりよう）できるような工夫（くふう）もされています。こうした活動（かつどう）が社会貢献支援財団（しゃかいこうけんしえんざいだん）から「社会貢献（しゃかいこうけん）の功績（こうせき）」として表彰（ひょうしょう）されました。


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